さとうひとみ 1979年4月生まれ。仙台市出身 仙台女子商業高等学校卒業後、アルバイトを経て、仙台市内にある『フローリスト鈴木』に約1年勤務。アムス西武(現在閉店)内にあった『フラワーハウス』に勤務。西武閉店とほぼ同時に、24歳で結婚、山形へ。オープンカフェの運営と、果樹園の手伝い、お母さんと一緒に直売のイベントなどに参加。祖父、祖母、父、母と、県外の学校へ通学している大学生の妹、弟、夫の8人家族。
厳しさの中で
 「市野郷先生のお店は裕福な奥様が多くいらっしゃったので、接客態度や言葉使いにも気を使いましたね。先生がさすがなのは、一人一人の好みをきちんと把握されていたこと。そして花束やアレンジの作品チェック。お客様の前でも怒る時は怒る。だからこそ誉めてもらえた時は、とてもうれしかったです。厳しく教えていただけたからこそ勉強になりました。忘れられないのは母の日。前々日から宅急便で発送する数がものすごくて、ラッピング、箱詰めなどに追われ、前日は夜中の三時半まで配達分のアレンジと花束の用意。当日は休憩を取る暇もなく、ずら〜っと行列ができるなか、焦りながら必死で花束を作っていました。あの三日間は、ほんと忘れられません」。
結婚を機に、山形へ
 「主人と出会ったのは二十二歳の時。彼が友達とサーフィンをしに仙台の海に通っていて、私の実家が通り道だったんです。彼の友達の一人が私の友達で、ちょっと立ち寄って話をしたのがきっかけです。だんだん結婚を意識するようになったけど、仙台から離れれば友達や家族と簡単に会えなくなるし、山形に知っている人は誰もいないし不安でした。でもこの人なら何があっても守ってくれるなって、特別なものを感じたんです。結婚して大変だったことは…、あ、言葉、言葉。付き合っている頃は、彼も東京の学校を卒業したばかりで標準語だったんですけど、暮らし始めたらどんどん山形弁になって、時々何を言っているのか分かんないんですよ。ん〜今のはどういう意味なの〜?みたいな。最近は私も、”べした〜“とか、普通に使ってますけど(笑)。お義父さんは研究熱心で、主人いわく洋ナシ博士。安全・安心な果物を作るために励んでいます。お義母さんは明るくて活動的。直売などで活動の場を広げて、とっても生き生きしてる。京都生まれだから、言葉とかは私よりもお母さんの方が大変だったかも」。
カフェをオープン
 「結婚する前から、お義母さんはお客様がくつろげるスペースがあったらと思っていて、私が来て実行に移りました。お菓子づくりは、周囲の方のアドバイスを受けながら勉強して、今年はカズナル君が育て始めたラズベリーを使ってオリジナルのソフトクリームも作ったんです。園内には散策路があって、山水が流れていて、りんご畑にはテラスがあります。それでカフェの名前を『わてr Air』にしました」。
体質が改善?
 「普段は朝五時から五時半に起きて、ソフトクリームの機械を洗浄消毒して仕込み、朝ご飯の支度。季節によってはベリーの収穫、開店準備とデザート作り。閉店後に後かたづけをして、夕飯の支度。食後は明日の用意(さくらんぼの時期は伝票作りなどの仕事)をして十二時過ぎに寝ます。忙しさは花屋時代と同じですが、もともと喉が弱くて花粉症なのに、こっちに来てから体調がいいんですよ。やっぱり空気がいいのかなぁ。生きていく上で大切にしているのは、何事にも一生懸命になることと、家族を思いやる気持ち。少し余裕ができたら何か身に付く事を習いたくて。アロマやリフレクソロジーに興味があるので、将来は足裏マッサージ付きの果物狩りを楽しんでもらえるようになるかも(笑)」。
趣味でやっていることだから、自分たちが楽しまなくっちゃ。ライブの前夜は、うれしくて眠れなくなります。
 上山市にある『うばふところ』。昭和三十一年に開園し、おじいさん、おばあさん、息子さんご夫婦と、さらにその息子の和愛(カズナル)さんが後を継ぎ、三代で運営している果樹園に、新しい家族として加わった瞳さん。去年から専売所の隣にカフェコーナーをつくり、夏から秋にかけた収穫期の限定で、くだものを使ったデザートとお茶を提供しています。結婚を機に山形へ来て始まった新しい生活。ご近所や観光で訪れるお客様をもてなす合間の時間に、お話をうかがいました。
憧れの仕事は花屋さん
 「子供の頃なりたかった職業は美容師と花屋さん。花を使って作品を作るのが好きで、高校時代は生け花やフラワーアレンジメントを習っていました。就職先は花屋と決めていたのですが募集がなく、卒業後は飲食店でアルバイトをしながら面接を受けに行っていたんです。でも未経験者は採用してもらえなくて。しばらくして、花の市場に勤めていた友だちから市内のお店を紹介してもらえ、一年後、憧れていたフラワーデザイナーの市野郷 眸先生(*a)がいる『フラワーハウス』で二年近く働くことができました」。
▲2人も大らかなO型。「だから大変ですよ(笑)」と冗談を言っていたカズナルさん。

01.テラスのまわりは花がたくさん。カフェの隣にある果樹園では、ステビア農法によるさくらんぼ、西洋なし、大粒ぶどう、りんごと、昨年からラズベリー、レッドカラントを栽培しています。
02.去年から栽培に挑戦し始めたラズベリー。国内で栽培しているところは、まだわずかだそう。
03.果樹園のカフェらしく、デザートは新鮮なフルーツをたっぷり使って。
 
 
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